【5105】東洋ゴム工業 2015.06.23

東洋ゴム工業[5105]の免震ゴム性能偽装問題で、不正にかかわった疑いがある人員が計１３人とわかった。これまで４人とみられていたが２２日に弁護士らの社外調査チームが最終報告書で示した。
調査チームは「不祥事発生につながる風土が根付いている」などとして、タイヤも含めた東洋ゴム全製品で不正の有無をしっかり外部調査すべきだと求めた。

２３日、信木明会長と山本卓司社長は会見を大阪市内で開き、引責辞任を発表する見通し。

報告書によると、性能偽装については開発部門だけではなく、データをチェックする品質保証部の担当者もかかわっており計１３人は品質保証部の担当者やその上司、製造部門の担当者らも全て含め、幅広い部署や役職に及ぶ。
４人は直接不正にかかわり、９人は不正を働きかけるなどしたとみられている。
開発担当者は製造部門から納期へのプレッシャーを受けていると感じ、品質保証部も性能を偽装した検査報告書を顧客に出した。

東洋ゴムは２００７年にも断熱パネルの耐火性能を偽装し、当時の経営陣が引責辞任している。
コンプライアンスの強化に取り組んでもその会社の風土・風習でだんだんと緩みが出てきてしまったのだろうか。再度の不祥事で信頼回復は難しいものになるだろう。
しかし、それに反して東洋ゴムの株価は上げ幅を伸ばしており、上場以来の最高値を出している。

東洋ゴム工業(5105)の通期業績・業績予想

単位：百万円