【6758】ソニー 2015.05.18

２０１５年４月３０日、ソニーは２０１４年度の連結業績を発表。
売上高は前年比５．８％増の８兆２，１５９億円、営業利益は同１５８．７％増の６８５億円、税引前利益は同５４．３％増の３９７億円、純損益は１，２６０億円の赤字で、前年度の１，２８４億円の損失から若干改善した。
また赤字を続けていたテレビ事業は実に１１年ぶり通期黒字化を達成した。

売上高の増加は、主に、為替の影響や、PlayStation4(PS4)が好調なゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野の大幅増収、イメージセンサーが好調なデバイス分野（ドローン関連も含む）の大幅増収によるが、PC事業を収束したことなどにより、その他分野の売上高は大幅に減少している。

Ｇ＆ＮＳ分野の売上高は前年比３３％増の１兆３，８８０億円、営業利益は４８１億円の黒字。ＰＳ４ハードウェア増加やネットワークサービス収入の増加、為替の影響などで大幅増収を達成した。ＰＳ４の２０１４年度販売台数は１，４８０万台。PlayStation3(PS3)を含めると１，７９０万台。PS TV/PS Vita/PSPを合わせた携帯型は３３０万台、ソフトウェアは４，６００億円、ネットワークは３，５１０億円の売上。
ＰＳ３のハードウェア/ソフトウェアは減収となったが、ＰＳ４ハード販売台数増加や、ネットワークサービスの大幅増収、為替の影響、ＰＳ４ソフトの増収により全体的には大幅増収となった。

ゲーム事業での躍進が著しい理由としては市場の変化が多いことも起因されるだろう。
昨今のゲーム業界ではプロゲーマーが次々と排出され、賞金がかかったネットワークでのオンライン大会が頻繁に開催されており、市場自体が大きく動き出している。
毎年ラスベガスで開催されるアメリカ最大級の格闘ゲーム大会『ＥＶＯ(Evolution Championship Series)』ではＰＳ４版のゲームを使用する事に決定するなどで、個人単位での需要はもちろん、企業・団体レベルでの需要も高まってきている。

現在ソニーはサイバー攻撃の影響で四半期決算の発表を延期しているが、引き続き業績を拡大してくるだろう。新しいソニーの方向性に期待が高まる。

ソニー(6758)の通期業績・業績予想

単位：百万円