【ギリシャ選挙の行方】躍進を遂げた急進左派連合リード。ギリシャ情勢・株価・為替はどう動く?

国内外問わず、これまで注目され続けてきたギリシャ総選挙が25日、いよいよ行われる。ギリシャの財政破綻、デフォルト懸念、ユーロ離脱の思惑など。各国の金融市場を何度も揺るがしてきた今回の選挙だけに、勝つのは『野党・急進左派連合』『与党・新民主主義党』どちらなのか?ギリシャ経済の行方に注目が集まる。

また、ギリシャ総選挙の結果次第では、ユーロ関連通過ペアをはじめ、外国為替相場の急変が予想されるため、今回の総選挙はユーロ危機再燃の可能性を含む重要な局面といえる。ギリシャ総選挙の行方のみならず、国内外の株価、為替相場への影響など、ギリシャ国民の決断を固唾をのんで見守りたい。

【ギリシャ総選挙にいたるまで】ギリシャ危機と急進左派連合(SYRIZA)の躍進

ギリシャの旧政権が行ってきた財政赤字の隠蔽が、2009年10月の政権交代によって明るみになり、一連の経済危機を生んだことがすべての始まり。いわゆるギリシャ危機
欧州委員会の指摘が報道されたことで、ギリシャの財政状況悪化が世界的に表面化し、格付け会社が相次いでギリシャ国債の格付けを引き下げ、ギリシャの国債は暴落、外国為替市場ではユーロの下落とともに、世界各国の株価も下落することとなった。

その後、IMF・EUによる第一次・第二次支援が決定された一方で、ギリシャ政府には、増税・年金改革・公務員改革・好況投資削減など、厳しい条件が課せられた。しかし、国民に大きな負担を強いる結果が、大規模なデモや暴動に発展。そして2012年に実施された2度に続く総選挙の結果、国民の支持を集めた急進左派連合(SYRIZA)が第2党の位置を確実なものとし、今回のギリシャ総選挙にいたる。

野党・急進左派連合の支持率リードで選挙最終盤へ

ギリシャ総選挙前の世論調査では、ツィプラス党首率いる『野党・急進左派連合』が、支持率でサマラス首相の『与党・新民主主義党』をリードしたまま、選挙戦最終盤をむかえている。よほどのことがない限り、急進左派連合(SYRIZA)の勝利と予想される。

仮に急進左派連合が選挙を制し、ツィプラス党首が首相に就いた場合、これまでの欧州債券市場の脅威ともいえる発言、公的支払拒否、公的支出削減の撤回、ユーロ圏離脱の想起させる発言などの、現実味となる事はあるのだろうか。このところ、急進左派連合の政権奪取の可能性が高まるにつれて、過激な発言を控えるようになり、ユーロ離脱、公的債務の拒否を連想させる発言を避けるようになり、国債的な救済策の再交渉にも穏便な姿勢を見せているようだが。

急進左派連合が今回の選挙を制することで、ギリシャの債務免除などの要求が受けれるようなことがあれば、多くの債券を持つドイツはもちろん、ギリシャと同じ立場でもあるスペイン、ポルトガル、イタリア、アイスランドなど、各国に大きな混乱をもたらすことが予想され、ギリシャのユーロ離脱、ギリシャ危機の再燃が現実味を帯びはじめる。

さまざまな思惑が飛交う今回のギリシャ選挙の行方、勝つのは躍進を遂げた『急進左派連合』か?サマラス首相率いる『新民主主義党』なのか?ギリシャの今後をになう新政府・新首相の発表に注目したい。

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